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保険金と贈与税

Q 父の相続対策として、母が私を受取人、父を被保険者とする母の勤めている

 会社の団体生命保険に入っています。父が亡くなって私が保険金を受け取る

 と母からの贈与として贈与税がかかると聞いたのですが本当ですか。


A 贈与税がかかります。


 生命保険はみなし相続財産、みなし贈与財産と言われています。民法上は、相

続財産あるいは贈与財産ではなく受取人固有の財産ですが、税法上は保険料負担

者から受け取ったものとして、みなし相続財産あるいは、みなし贈与財産として

贈与税が課税されます。

 そのままにしておくと、お母さんが保険料負担者、あなたが保険金の受取人に

なりますので、保険金はお母さんからの贈与となり多額の贈与税がかかります。

 受取人をお母さんに代えておくか、保険料の負担をあなたがするかしないと大

変です。

 ほかにも知らないうちに、思わぬ贈与税がかかる場合がありますので、以下に 

贈与税の対象となるもの・ならないものを記載しますので参考にしてください。


贈与税の対象となるもの・ならないもの


①贈与税の対象にならないもの

・法人からの贈与(所得税が課税されます)

・日常の暮らしに必要な衣食住の費用(扶養義務者からの援助)で通常必要なもの

・学校や塾などに直接支払う教育費や、その関連する費用で通常必要なもの

・祝い金や香典(社会通念上適当と認められる範囲)

・婚姻の取り消しや離婚に伴う財産分与(所得税が課税されます) など


②贈与税の対象となるもの

・生活費や教育費とは別に贈与する一定以上の現金や預金

・株式などの有価証券

・土地、建物

・ゴルフ会員権、書画骨董 など


③贈与とみなされ贈与税がかかるもの

・相場より極端に安い価格で財産を譲り受けた場合

・金銭を「ある時払いの催促なし」または「出世払い」で貸し借りをした場合

・借金を肩代わりして支払ってもらった場合

自分で保険料を払っていないのに、保険金を受け取った場合(相続となるもの

 を除く) など